目の前に真っ暗な闇が見える。

その先に、あの人がいる。

手を伸ばしかけて・・・少し戸惑う。
本当にこの手を伸ばしたら、あの人は戻ってくるのでしょうか

戻ってこない不安が胸に迫る。


だけど


だけど


私は手を伸ばす。


少しでも可能性があるのなら。それに向かって。


「今なら、あなたの本音が聞けますか?」


聞かせてください、あなたの声を。あなたの、本当の言葉を。


目の前に光が見える。青くたゆたう海のようなぼうっとした光。

その先に、彼女がいる。
思わずたじろぎ、後ろにじりじりと下がる。

あの光に触れれば、新たな光が開けるのだろうか。
いや、開けはしない・・・開くことなんてできない。

光は暗闇を映し出す、自分が見たくもないものまでも。

だから僕はいかない・・・いきたくない。


でも

でも



立ち止まり、そして光を見遣ると、
自然と言葉が零れ落ちた。



「本当はただ・・・」

誰にも言えない僕のこころ、君は受け止めてくれるだろうか。





あとがき
42話感想ページに掲載する予定でしたが、イメージが違いすぎるためボツになった方のイラストです。
・・・まあ背景違うだけですが、折角あるのでこちらに載せてみました。
The true intention・・・「本音」
文章の稚拙さはカンベンしてもらいたいですが(泣)イメージ的にはこんな感じで。
手を伸ばすレインと、それを拒むブライト。
闇に染まったものの行方は・・・スタッフのみぞ知る。(を)

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